銀ナノワイヤ(AgNW)

当社では銀ナノワイヤ(AgNW)が溶剤に分散している銀ナノワイヤ分散液を扱っております。
銀ナノワイヤによって形成された膜は、 高い導電性かつ高い光透過性を有することに加え、
現在透明導電膜として広く使われているITOに比べ折り曲げに強いという特徴を持っています。
これらの特徴から銀ナノワイヤは、フレキシブルなタッチパネルや新しい太陽電池の電極としての応用が期待されています。
また、銀ナノワイヤ塗膜には優れた遠赤外線反射特性を示すことから、低放射の断熱膜としての利用も期待できます。

• 銀ナノワイヤ分散液
• インクジェット吐出可能な銀ナノワイヤ分散液
• 銀ナノワイヤインク
• 銀ナノワイヤ導電膜用オーバーコート剤
• 銀ナノワイヤ塗工フィルムの電気・光学特性
• 銀ナノワイヤ導電フィルムの電界シールド特性
• 銀ナノワイヤ塗工フィルムの遠赤外線反射特性
• 銀ナノワイヤの期待される用途例

• 溶媒と銀ナノワイヤ以外の成分を最小限に抑えてある組成です。
• 銀ナノワイヤと樹脂や添加剤等を混合したい場合や、銀ナノワイヤ以外の成分の使用が好ましくない場合に最適です。
• ご要望に応じて、銀ナノワイヤの濃度・寸法・分散溶剤を変更可能です。

銀ナノワイヤの寸法変更例

インクジェット向けに開発した銀ナノワイヤ分散液も取り扱っております。
分散溶媒も水、アルコール、グリコールなどから選択可能です。

• 銀ナノワイヤ分散液に樹脂等の添加剤を加えたグレードです。
• 基材への塗工性・密着性等の機能を付与することができます。
• ご要望に応じ各種パラメータの変更や希望の添加剤を配合したカスタマイズ品も作成可能です

銀ナノワイヤインクをフィルム等の基材塗工することで、高い透明性と導電性を有する透明導電膜が作成可能です。銀ナノワイヤの透明導電膜は、一般的なウェットプロセスで作成できるため、生産性が良好であることに加え、代表的な透明導電膜であるITOと比較して高い耐屈曲性を有します。

• 銀ナノワイヤ導電膜に耐環境特性を付与するために用いられます。
• 光硬化型と熱硬化型のオーバーコート剤を用意しております。

銀ナノワイヤは一般的に光や高温・高湿条件により劣化することが知られていますが、オーバーコートを銀ナノワイヤ層上に設けることで、非常に高い環境耐性を実現しています。
銀ナノワイヤから構成される導電膜は網目状で隙間が多い構造のため、オーバーコート剤を塗工すると、銀ナノワイヤの隙間にオーバーコート剤が入りこむような状態となります。
そのため、オーバーコート剤をを薄膜塗工することにより、オーバーコート面からであっても電気的な導通をとることが可能です。

• 銀ナノワイヤを塗工したフィルムは、低抵抗かつ高い透明性を示します。
• 塗工する銀ナノワイヤの量を調整することで、シート抵抗や光学特性を調整することができます。

• 銀ナノワイヤを用いた導電フィルムは高い電界シールド性を有するため、透明な電磁波シールド材として応用可能です。
• シールド特性は銀ナノワイヤを用いた導電フィルムの抵抗値によって調整することが可能です。

銀ナノワイヤ塗工フィルムの電界シールド特性

• 銀ナノワイヤによって形成された膜は優れた遠赤外反射特性を有します。
• 高い遠赤外反射特性を維持しながら、電波透過性を付与することも可能です。
• 透明な低放射(Low-E)断熱膜としての利用が期待できます。

銀ナノワイヤ塗工フィルムの遠赤外線反射特性と電界シールド特性（同じ色のグラフは同一サンプルの評価を示す）

タッチパネル用透明電極、フレキシブルディスプレイ、太陽電池、有機EL用電極、電磁波シールド材、透明ヒーター、低放射(Low-E)断熱フィルム